佐賀県
がん診療連携協議会

都道府県がん診療連携協議会設置概要

目的

当協議会は、がん診療連携拠点病院の整備に関する指針に基づいて、佐賀県がん診療連携拠点病院(佐賀大学医学部附属病院)に事務局を設置し、県内のがん診療に係る情報の共有,評価,分析及び発信を行うとともに,診療の質向上につながる取組に関して検討し,実践することを目的として設置されました。

役割

がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針(健発0801第16号_2022/8/1)から抜粋

都道府県の全ての拠点病院等は、協働して都道府県協議会を設置し、都道府県拠点病院は中心的な役割を担うとともに、他の拠点病院等は都道府県協議会の運営に主体的に参画すること。また、拠点病院等の他、地域におけるがん医療を担う者、行政、患者団体等の関係団体にも積極的な関与を求めること。

〈都道府県協議会の主な役割〉

(1) 国のがん対策基本法及びがん対策推進基本計画、都道府県のがん対策推進計画等における患者本位のがん医療を実現する等の観点から、当該都道府県における対策を強力に推進する役割を担うこと。

(2) 都道府県全体のがん医療等の質の向上のため、次に掲げる事項を行い、都道府県内のどこに住んでいても適切な診断や治療にスムーズにアクセスできる体制を確保すること。
地域の実状に応じて、以下のアからケを参考に医療機関間の連携が必要な医療等について、都道府県内の各拠点病院等及び他のがん診療を担う医療機関における役割分担を整理・明確化し、その内容を関係者間で共有するとともに広く周知すること。
一部の限定的な医療機関でのみ実施される薬物療法
集約化することにより予後の改善が見込まれる手術療法
強度変調放射線療法や密封小線源療法、専用治療病室を要する核医学治療等の放射線治療、高度で特殊な画像下治療(IVR)
緩和ケアセンター、緩和ケア病棟、ホスピス、神経ブロック、緊急緩和放射線治療等の緩和医療
分野別に希少がん・難治がんの対応を行う体制
小児がんの長期フォローアップを行う体制
AYA世代(注1)のがんの支援体制
がん・生殖医療(別途実施されている「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」におけるがん・生殖医療ネットワークと協働して実施。)
がんゲノム医療
地域がん診療病院とがん診療連携拠点病院とのグループ指定の組み合わせを調整・決定すること。
都道府県内の拠点病院等の院内がん登録のデータやがん診療、緩和ケア、相談支援等の実績等を共有、分析、評価、公表等を行うこと。その上で、各都道府県とも連携し、Quality Indicatorを積極的に利用するなど、都道府県全体のがん医療の質を向上させるための具体的な計画を立案・実行すること。併せて、院内がん登録実務者の支援を含めて都道府県内のがん関連情報収集や利活用等の推進に取り組むこと。
地域における相談支援や緩和ケアの提供体制・連携体制について協議を行い、拠点病院等の間で情報共有や役割分担を含む連携体制を整備すること。
当該都道府県における特定機能病院である拠点病院等と連携し、地域におけるがん診療に従事する診療従事者の育成及び適正配置に向けた調整を行うこと。
Ⅱの4の(3)に基づき当該都道府県における拠点病院等が実施するがん医療に携わる医師等を対象とした緩和ケアに関する研修やその他各種研修に関する計画を作成すること。
当該都道府県内の医療機関における診療、緩和ケア外来、がん相談支援センター、セカンドオピニオン(注2)、患者サロン(注3)、患者支援団体、在宅医療等へのアクセスについて情報を集約し医療機関間で共有するとともに、冊子やホームページ等でわかりやすく広報すること。
国協議会との体系的な連携体制を構築すること。
国立がん研究センターによる研修に関する情報や国協議会での協議事項が確実に都道府県内で共有・実践される体制を整備すること。
感染症のまん延や災害等の状況においても必要ながん医療を提供する体制を確保するため、当該都道府県や各がん医療圏におけるBCP(注4)について議論を行うこと。
地域における医療情報の共有の取組について、がんの分野からも検討し、体制整備に取り組むこと。
がん診療連携拠点病院の整備に関する指針(用語の解説)
(注1) AYA世代
  • Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、主に思春期(15歳~)から30歳代までの世代を指す。
(注2) セカンドオピニオン
  • 診断及び治療方針等について、現に診療を担っている医師以外の医師による助言及び助言を求める行為をいう。
(注3) 患者サロン
  • 医療機関や地域の集会場などで開かれる、患者や家族などが、がんのことを気軽に語り合う交流の場をいう。
(注4) BCP
  • 大地震等の自然災害、感染症のまん延、テロ等の事件、大事故、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画のこと。事業継続計画。

佐賀県がん診療連携協議会組織図

平成22年4月1日、佐賀大学医学部附属病院は、都道府県がん診療連携拠点病院に指定されました。

平成22年第2回佐賀県がん診療連携協議会において、体制再編成が行われました。
令和元年第1回佐賀県がん診療連携協議会において、緩和ケア研修等運営委員会WGが緩和ケア部会となりました。

広報誌(がん診療ニュース/Cancer Medical News)


【目的】

部会は、佐賀県がん診療連携協議会下部組織として位置付けられています。
佐賀県のがん診療連携拠点病院である佐賀大学医学部附属病院、佐賀県医療センター好生館、唐津赤十字病院、嬉野医療センターのがん相談支援センターにおける情報共有や相談支援の資質向上を図ることを目的としています。

【担当者】

  1. 県内のがん診療連携拠点病院 がん相談支援センター責任者及び相談員
  2. 佐賀県健康福祉政策課 がん対策推進担当者
  3. その他協議会が必要と認めた者

【活動内容】

部会は年4回開催とし、各がん診療連携拠点病院の現状報告や対応困難事例の検討等、また、国立がん研究センターでの会議報告等を通して、情報共有や連携を図ると共に、部会の運営に関して年間計画の策定や総括等を行います。

  1. がん相談支援センターに係る企画・運営に関すること。
  2. 県内のがん相談支援センター間の情報共有、連携に関すること。
  3. 県内のがん相談支援センター相談員の研修に関すること。
  4. その他がん相談支援に関すること。

研修会は、拠点病院のがん相談員を対象とした研修や地域多職種向け研修を行います。

【がん相談支援センターの役割】

がん相談支援センターは患者さまやそのご家族、地域の方々などがその状況に応じて必要な支援を受けられるように開設されている窓口です。患者様の様々な悩みに耳を傾け、その解決のためのお手伝いの役割を担っています。

  1. がん診療及びがんの予防・早期発見等に関する一般的な情報の提供
  2. 地域の医療機関に関する情報の収集、提供
  3. セカンドオピニオンについての相談、対応
  4. がん患者の療養上の相談
  5. 就労に関する相談
  6. アスベストによる肺がん及び中皮腫に関する医療相談
  7. HTLV-1関連疾患であるATLに関する医療相談
  8. サポートグループ活動や患者サロンの定期開催等の患者活動に対する支援等

【県内のがん相談支援センター】

医療機関名 電話番号 相談できる日時
佐賀大学医学部附属病院 0952-34-3113 月~金曜日(祝日除)
9~16時
佐賀県医療センター好生館 0952-28-1210 月~金曜日(祝日除)
8時30分~17時15分
唐津赤十字病院 0955-74-9135 月~金曜日(祝日除)
9時~17時
嬉野医療センター 0954-43-1120 月~金曜日(祝日除)
8時30分~17時

【佐賀県内のがんに関する総合支援窓口】

公益財団法人 佐賀県健康づくり財団
佐賀県がん総合支援センター さん愛プラザ
http://saga-kenkou.or.jp/main/686.html

【事務局】

都道府県がん診療連携拠点病院である佐賀大学医学部附属病院がん相談支援センターに置く。

佐賀県研修事業連携WG


県民公開講座開催のご案内
会の名称 県民公開講座

遺伝子とがん ~遺伝するがんとは?~

視聴期間 2023年2月1日(水)- 3月31日(金)
申し込み先 https://mercury.med.saga-u.ac.jp/seminar/?seminar_id=17
問い合わせ 佐賀大学医学部附属病院 医事課
詳細は案内チラシをご覧ください

緩和ケア部会


令和元年12月6日都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 緩和ケア部会 資料抜粋

【担当者】

  • 佐賀県内がん診療拠点病院の緩和ケア医師、専従看護師
  • 佐賀県健康福祉政策課がん撲滅特別対策室担当者

【活動内容】

  • 部会は年1回12月に開催
  • 緩和医療学会が実施している緩和ケアチームセルフチェックプログラムシートを活用し、問題を明確化、活動計画を立案、実施、評価を繰り返しPDCAサイクルの確保を実施
  • 都道府県がん診療連携拠点病院協議会緩和ケア部会の報告、情報共有
  • 緩和ケア地域連携パスの検討

都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 緩和ケア部会資料

  • 資料1 がん診療連携拠点病院等に関する緩和ケアの実地調査について PDF
  • 資料2 都道府県単位で取り組む緩和ケアの質の向上について PDF

院内がん登録データ収集・分析・評価推進WG


設置経緯

佐賀大学医学部附属病院は、2010/4/1より、都道府県がん診療連携拠点病院として指定を受けた。都道府県がん診療連携拠点病院の指定要件のひとつとして、県内の院内がん登録データに関する収集・分析・評価の実施を求められていることから、当病院が設置した佐賀県がん診療連携協議会において、佐賀県内がん診療連携拠点病院のがん登録実務者と佐賀県がん撲滅特別対策室担当者から構成される、院内がん登録データ収集・分析・評価推進WGを設置する運びとなった。

目的

平成22年度第1回佐賀県がん診療連携協議会において、収集したデータ内で、全がん初発の診断・初回治療を行った症例における、臓器別・ステージ別5年生存率の算出を実施することを目的とし、設置された。第6号広報誌(2015年7月発刊)にて、臓器別・ステージ別5年生存率が評価され、当初の目的は達成されたと考える。 現在は、定期的に院内がん登録データ収集・分析・評価を行い、広報誌にて結果概要を公開、がん登録を活用することにより、都道府県の実施するがん対策等に必要な情報を提供することを目的としている。

担当者

  • 佐賀県内がん診療連携拠点病院の主たるがん登録実務者
  • 佐賀県健康福祉政策課がん撲滅特別対策室担当者

業務内容

  • 院内がん登録データの収集、分析
  • 分析評価結果の掲載
  • 都道府県が実施するがん対策等に必要な情報の提供

事務局

佐賀大学医学部附属病院がんセンター 院内がん登録室

PDCAサイクル実施状況

佐賀県がん診療連携協議会におけるPDCAサイクルについて

「がん診療連携拠点病院等の整備について(平成30年7月31日付け健発0731第1号厚生労働省健康局長通知)」において 都道府県がん診療連携拠点病院の役割として、「都道府県内のがん診療連携拠点病院、特定領域拠点病院、地域がん診療病院におけるPDCAサイクルの確保について、当該都道府県内の取組について情報の取りまとめを行う等、中心となって情報共有と相互評価を行い、地域に対してわかりやすく広報すること。」が求められています。
佐賀県においては、都道府県がん診療連携拠点病院が事務局を務める佐賀県がん診療連携協議会の場において、PDCAサイクルの実施状況の共有、評価、広報することにしています。